温熱環境リフォーム 設計・施工について

 
③浴室リフォーム
fig12  浴室での事故防止対策としては、在来の浴室から浴室ユニットに改修すること、その際に断熱材が施工された浴室ユニットを検討していただくことが基本だと思います。床下空間の扱いは、床下を外気に開放されたかたちにするのか、断熱材で包まれた室内空間と同等の扱いにするのかに分かれます。
 
 図7では床下を、断熱材で包まれた室内と同等の扱いにした例です。この方法では、基礎の断熱と外壁の断熱が連続し、間仕切り側も足元は気流止めを設置して、基礎から気流止め、そして床へとつながっていくような断熱区画を形成しています。
 よく忘れてしまうことは、浴槽の間仕切り壁側の立ち上がりに断熱材を入れることです。床下に通気がある場合は、浴槽側の間仕切り壁の足元が無断熱になり、冷たい場所になってしまいます。せっかく断熱施工した浴室と脱衣室の区画が連続していないことになってしまいますので、断熱ラインを確認しながら現場施工を行っていただきたいです。
 
④設備のリフォーム  最近は給湯器も、省エネ化が進むとともに、入浴事故対策の機能がでているので、一緒に改修することも考えると良いと思います。 また、水回りの事故が多い場所としてトイレがあります。トイレに一番簡単な家電式の暖房機を設置する方法もありますが、運用に関して、つけっぱなしにするかしないのか、夜間のある時間だけタイマーで運転するのか、省エネも考慮した対策を検討する必要があると思います。