温熱環境リフォーム 設計・施工について

 

6) その他のポイント (ガイドブック36〜42ページ)

①内張り断熱工法を組み合わせる場合
fig10  図5の赤い部分は、壁と天井は室内側から断熱材を貼り付けた内張りの部分、床下は床下から断熱材を入れ込んで対策した部分となります。ポイントは外壁側の気流止めを設置していないことです。雨漏りなど壁体内に漏水があった場合に、壁体内の気流を活かして乾燥を促すことを考えた提案になっています。また間仕切り壁の上下には気流止めを設置します。断熱区画となる間仕切り壁の気密・防湿対策で、どんな方法があるかというと、透湿抵抗の高いビニルクロスを貼り付けることで、湿気の進入を抑えることが考えられます。。
 
②気流止めの注意点
 外壁側の気流止めも非常にリスクがあります。チェック1〜5に1つでも該当するのであれば、外壁の気流止めの設置は注意が必要です。場合によっては設置しないことを考えることも必要になります。将来的に建物の劣化を進行させてしまうことが考えられるので、雨漏りの原因になるところは気流止めを設置しない判断も必要だと思います。ただし、外装を通気工法などに改修するのであれば気流止めの設置は推奨しています。
fig11
 気流止めは防湿フィルム付きの繊維系断熱材を使用することが非常に扱いやすいわけですが、しっかり防湿フィルムを外側にU字の形に折り曲げて、押し込むようにしていただきたいと思います。