講演+インタビューシリーズ『ライフスタイルを見る視点』


4. オフィス空間のプロデュース
中村:  2021年にツクルバの代表を退き、2023年には取締役も退任しました。創業から退任までを振り返ると、いくつか節目があったように思います。創業当初はコワーキングスペースの企画・設計やコミュニティ運営をしていましたが、次第にオフィスデザイン案件が回ってくるようになりました。メルカリや日本交通などのオフィスはこの時期の仕事です。リノベーションスクールに携わったのもこの頃になります。
鈴木:  当時、ツクルバのオフィスづくりの強みは何だったのでしょうか?
中村:  運営をしている点が大きかったと思います。スタートアップ企業が求めるオフィスは、チームの壁を取り払いたいなどコワーキング的な要素があります。自分たちでco-baを運営していたので、そうしたオフィスの運営の仕方もお伝えすることができました。
松村:  運営が伴っていない空間は立ち行かなくなることが多々あります。建築学の限界と言えるかもしれません。そういう意味で中村さんたちの取り組みは、これまでの建築学を乗り越えていく活動のように感じます。
中村:  確かにco-baの運営を通した気付きは少なくありませんでした。その内容を設計に還元できたのは良かったと思います。



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