Report 高齢社会の住宅市場

20世紀の不都合な真実と、その打開策
−住宅ローン債務のくびきからの解放−

明治大学理工学部教授 園田眞理子
 シニアの住宅マーケットがなかなか動かない背景について、住宅ローンの返済負荷と資産デフレについての分析をしつつ、一般社団法人移住・住みかえ支援機構 (JTI) による問題解決の方法が提示された。東京の住宅市場の近景高経年の郊外住宅地の経済的ポテンシャルについて解説し、シニアマーケットがなぜ活性化しないのかについて、シニア層の住宅ローンの返済負荷と資産デフレの視点から綿密なデータに基づいて解説している。
 そうした状況について、JTIは、シニア向けには、1) 資産の流動化と住宅運用の選択肢の見える化と、2) 過重債務からの解放を行い、ヤングファミリー向けには、3) ノンリコース的なローンの提供を行っている。
 これにより、高経年の郊外住宅地での新たなビジネスの可能性が高まっており、新しいフロンティアが開けている。
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郊外住宅地の復興 −街を元気に−

明治大学理工学部教授 園田眞理子
 少子高齢化が進む住宅市場に光明はないのかといえば、全くそうではない。一つは、年齢層の高いところに大きなボリュームゾーンが存在している。75歳の誕生日を迎える人は、今後十数年間は増え続ける。もう一つは、共働き世帯の増加である。経済状況が厳しくなった時、人々はどう対処するか。「家族総働き」が最も合理的な解決策である。
 こうした「老いのマーケット」と「働き育み生活する若年者のマーケット」を両睨みするとき、俄然、注目しなければならないのが、「郊外住宅地」という、多少古くて、そして新しい存在である。今、高齢化の進展が激しいのは都市の郊外である。一方、子育てにとって、郊外の魅力は捨て難い。子供は広々としたところで、伸び伸びと育てたい。
 だから、郊外を、郊外住宅地を、元気に、より魅力的にできないか。それについて考えてみよう。
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