トップページ 「まちと住まい」の実践事例 「南小歴史たんけん2004」 指導案・活動案 授業実践例



 
 
公園のテーマと規準
指導者の評価


だれにでも楽しめて
  ゆとりのある公園
規準[祭り、伝える、建物をあまり建てない]
祭りに注目したところは、着眼点としてすばらしい。祭りに参加することを通して、歴史を身近に感じてほしい、イベント広場で楽しんでほしいなど、伝えたい自分たちの願いや思いが明確である。ただし、南小泉に伝わる祭りや行事についての理解が浅いため、訴える力は弱かった。
 駐車スペースを最小限に抑えたり、スロープを用意したりするなど、環境や福祉の視点も盛り込んでバランス良くデザインされている点が評価できる。
 左右対称に配置された月と太陽の噴水のデザインに博物館での学習が生かされている。


楽しく歴史と ふれあえる公園
規準[歴史、いやし、遊び、自然、ふれあい]
 全体を4つの空間(歴史、ふれあい、いやし、遊び)に分けたところに、自分たちのテーマをどのように実現したらよいかをグループで追究してきた跡がうかがえる。
 特徴的なのは、伝統工芸に注目し、アピールしようとしたところ。取材不足で、訴求力が足りないのが残念だった。
 その他、伊達政宗歴史館、物語館を設置したり、忘れられている小さな神社や狛犬に注目したりするなど一人一人のこだわりがもれなく模型に実現されている。月と太陽の石灯籠をデザインするなど、細かい部分にも学習してきたことを生かしている。


みんなが楽しく 安らげる公園
規準[自然、和風、安らぎ、みんなが楽しい残す(形を変えて)]
 やすらぎと自然を大きなテーマとしたゆったりと落ち着いた感じの公園となった。新しい建物は、極力建てないようにするなど、基準に沿ってグループ内でよく考えた。歴史的な建物の復元については、ただ復元したいということではなく、提案に基づいて話し合い、色や形まで詳細に検討したことが評価できる。
 テーマと規準を考えるときに、お互いの意見をよく聞き合い、ていねいにまとめていったことが、模型全体の雰囲気に表れている。



    【協働学習の楽しさ】
 
模型はみんなでやるものだから、みんなのことを考えて協力してやることをすごく学んだ。一人でもくもくやるよりもみんなで話し合った方が楽しい。
   
こうやってグループの人たちで考えを広げてつくるのはおもしろいことだと思いました。これから、身近にある公園などのみんなで使うものを大切にしていこうと思います。
    【協働学習の難しさ⇔達成感】
   
意見が違う人と話し合って、一番良い答えを見つけるのが大変だったです。
   
模型づくりはおもしろかったけど、すべてちゃんと説明しなければならないということが改めてわかった。意見を一つにするのも難しいと思った。
   
わたしたちのグループの特徴だった4つの空間伝統工芸についてちゃんと主張することができた。みんなの意見をまとめるのが大変だったけど、完成した模型を見て、また、力がわいてきた。
   
模型をつくったり、討論して一つにまとめたりするのは難しかったけど、終わった後は達成感があり、とても気持ちがよかった。
   
いろいろな人がどんな期待をもってくるか考えなければならないことがわかった。障害者やお年寄りの立場に立って考えるのはとても大事。みんなで協力することによっていいものができるのであって、一人で自分勝手にやるとできないんだなあと思いました。
    【総合的な思考が要求されていることへの気付き】
   
歴史公園のデザインだから、歴史をたくさん調べればいいと思っていたけど、公園をつくるには、自然とのバランスや環境への配慮なども必要なんだなあと思いました。


   
よく考えてあるデザインでした。天気に左右されず、公園利用もでき、実際に「行ってみたい!」と思いました。芋煮会もできるし!
   
一つ一つの建物や環境を調べていて感心しました。復元の目的もしっかり説明できていました。ぜひ、みんなの手で復元の実現をしてほしいと思います。楽しく参加させていただきました。
   
一つ一つのものに思いや願いが感じられました。質疑応答の中でもっと具体化するといいなあと思ったことがありました。レストランのメニュー、芭蕉のポストに入れる俳句のコンテストはどうするのか、などなど、実現に向けて具体的にアイディアを出していくともっと夢が広がりますね。発表を聞いて、本当に実現するといいなあ、実現したら絶対行ってみたいなあと思いました。七重の塔の朱色にも意味があったことを知り、なんでも聞いてみるもんだなあと思いました。どのメンバーもはっきりと自分の考えを言えて、とても感心しました。


    【グループでのバブルダイアグラム、模型づくり】
 
「喧嘩」ではなく「議論」、「対立」ではなく「新しい価値の創造」を楽しみながら学習を進めていく子供たちの姿が、至る所で見受けられました。
 グループでの規準づくりが、きちんとできたかどうか出、その後の模型づくりや最後の発表会に違いが出たことは、わたしたちにとっては予想以上の経験でした。(田代久美)
    【成果発表会の様子から】
   
それぞれのテーマでみんなのアイディアが盛り込まれた夢のあるデザインは、どれも最初は考えられなかったほど現実味を帯びた計画に成長していて、スケール感もずいぶん改善されており、子供たちの成長のすごさに脱帽です。特に感心したのは、決してそう決めたわけではないのに、どのグループも七重の塔を復元する案になっていてことでした。僧坊や築地塀も復元したグループの案は、そのエスキースの中身といい、できあがった模型の完成度の高さといい、すばらしいものでした。(渋谷セツコ)


   
6年の総合を豊かにするのは、それまでの学習の積み重ね…
共同でものづくりに取り組むことのよさを改めて感じることができました。模型の製作過程には問題解決の場面が無数にちりばめられています。お互いの意見を調整しながら、一つのものを創り上げる過程で、子供たちは、改めて自分の考えを明確にしたり、友達の考えを理解したりします。5年までの学習で生まれたこだわりが強ければ強いほど、模型の中身は、どんどん豊かになっていくようです。(菅原)


    【学びの深まりを生み出すために…テーマと規準を考えさせる】
 
子供がやりたいこと、好きなことだけを実現するのでは、質の高い学習にはならない。「好きな公園」「自分が行きたい公園」ではなく、クライアントからの依頼、地域性、様々な立場の人の願いなどを総合して理想の公園を考えさせた。公園のテーマ、テーマに迫るための規準を考えさせたことで、より具体的に話し合い、考えを深めることにつなげることができた。
   
一人一人の意見を採り上げ、テーマや規準を整理していくには、付箋紙などを使ってKJ法的に思考を整理する方法が有効であった。
   
模型の出来具合は、テーマ、規準についてどれだけ話しあい、深めたかによって違いが出ている。テーマと規準がどれだけ深まったかは、それ以前の学習活動がどれだけ心に響いているか、こだわりとして残っているかに左右されている。6年生の総合には、5年までの学習が色濃く反映される。各学年での学習の本気度が最終学年で表れるといえる。
    【課題は、学習を実践力に結びつけること】
登り窯の修復にチャレンジ
   
学習を通して考えたことを、自分自身の生活(生き方)と結びつけ、自分でできることを実際に実行するところまでもっていくことが課題である。実現のためには、家庭や学校以外での実践の場を保障することが必要となる。NPOとの連携は、実践の場の確保という点からも重要となるので、今後も連携を強化していきたい。今年度は、堤町でのかべ塗りボランティアに数名の児童が参加し、社会参加を果たした。