自立高齢者の健康寿命の延伸に係る
効果的な取組とエビデンスの収集
(4) 野村不動産×千葉大学予防医学センター共同研究
「暮らしと健康維持の関係性検証」
1) オウカス
野村不動産様のオウカスは、「住むことで自然と心身ともに健康になれる」仕組みを設けた健康増進型・賃貸シニアレジデンスです。オウカスでは①立地、②建物、③サービスの3つを大切にされています。
①
立地:商業施設・医療施設などに近く、自立した暮らしを楽しめる立地。
②
建物:暮らすことが誇りとなり、いつまでも住み続けたくなる住まい
③
サービス:専門知識のあるスタッフが入居者一人ひとりに寄り添う「オウカス・ウェルネスプログラム」
2) 身体活動・社会活動
千葉大学予防医学センターとの共同研究では、高齢者の身体活動や社会活動は、介護予防に効果的であることが知られている中、オウカスに暮らすことで、身体活動や社会活動がどれくらい増え、また健康維持・増進に寄与しているかを、数値的に検証されています。この研究では、JAGES (日本老年学的評価研究) での地域高齢者のデータと、オウカス入居者のデータを比較されています。
2020年及び2021年では、オウカス入居者は地域高齢者と比べて、週5回以上外出する人の割合が14〜16ポイント多く、また週1回以上のグループ活動に参加する人のうち、スポーツ、趣味、学習教養に参加する人の割合が、それぞれ38〜45、12〜21、23〜26ポイント高いことが数値で検証されました。(2020年地域高齢者n=318,オウカス入居者n=97:2021年地域高齢者n=225,オウカス入居者n=96)
3) 介護費用
2021年の地域高齢者とオウカス入居者の、それぞれのスポーツグループ参加頻度から算出した推定累積介護費用は、オウカス入居者は地域高齢者よりも5.2万円低い (マイナス14%) との結果となりました。それぞれの趣味グループ参加頻度からの算出では、オウカス入居者は地域高齢者よりも2.5万円低い (マイナス6%) との結果となりました。(地域高齢者n=225,オウカス入居者n=96)
オウカス入居者の推定累積介護費用は、地域高齢者より、6〜14%低い可能性が示唆されました。
4) 要介護リスク
2022年から2023年の調査で、オウカス入居者は、週1回以上グループ活動 (スポーツ、趣味、学習教養) に参加している人の割合が地域高齢者よりも12〜40ポイント高いとなりました。そして、2021年の約1年間の要介護リスクの変化は、オウカス入居者が、地域高齢者よりもリスク増加が低いとの結果になりました。
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