講演+インタビューシリーズ『ライフスタイルを見る視点』


4. リノベーションスクールによる事業化@ビッコロ三番街
徳田:  中屋ビル2階の銀天商店街側には、「ポポラート三番街」が2012年6月にオープンしました。170坪のフロアを5〜10u程度の小さな区画に分け、月額1〜1.5万円から貸しています。ここでは、自宅で作家活動をしていた方々がアトリエ兼ショップを開いています。既存のスプリンクラーで防火避難規定を満たすよう、間仕切壁上部を160cm空けることになったので、小さな区画に分けながらも視界が開けた室内になっています。
鈴木:  ポポラート三番街に入居された方々は、それまで自宅で作家活動をされていたわけですか。すると女性が多いように思うのですが、アトリエ以外のニーズもありそうですね。
徳田:  入居者はほぼ女性ですが、保健所の許可を取れるような水回り仕様にしたわけではないので、飲食系は難しいかと思います。いずれにせよ、ポポラート三番街の入居状況を見ていると、北九州にはクリエイティブな人たちが予想以上にいらっしゃって、実は家の外で集まれるこのような場を望んでいたということを実感します。もっとも、子育てをしているとなかなか街なかに出られませんが、ポポラート三番街の近所に子供を預かる場所が生まれたりもしています。また、月額数千円なら可能という方もいるので、そうした方々を数人集めて一つの区画を借りてもらうといったマッチングも行われているようです。
現在、銀天商店街に面した1階部分は「ビッコロ三番街」と呼ぶ裏路地風の店舗空間になっています。かつてはゲームセンターでしたが、メルカート三番街へ続くインナーストリートを設け、銀天商店街からサンロード商店街へ通り抜けられるようにしました。
ビッコロ三番街の事業計画は2012年の第3回リノベーションスクールで提案され、このように飲食店、手作り雑貨店、アンティークショップなどが立ち並んだ通りが2014年6月にオープンしました。





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