講演+インタビューシリーズ『ライフスタイルを見る視点』


5.ニュータウンでのリラクゼーション
三澤(文):  ここでの生活も長くなって、今は千里ニュータウンが大好きです。だから言うわけではありませんが、可能性はあるように思うんです。最近、健康に注意するようになってジム通いを始めました。そうするとおばあちゃんやおじいちゃんが沢山いる。ここは老人ホームかと思うくらいです(笑い)。

私はトレーニングマシンに乗りながら、おじいちゃんおばあちゃんのストリートダンスを眺めているんです。70歳を越えたおじいちゃんがストリートダンスですよ。それだけでも感動ものですが、踊っているおじいちゃんの横で20歳くらい女の子も普通に踊っている。でもそれが当たり前の風景になっていて、何なの?このじいさんはといった排除感は全くない。

そこにはお風呂もあって、かつての銭湯みたいな雰囲気です。老後の生活はこうありたいと思います。だからジムがなくなったら困るし、歩いて行けないのも嫌です。歩いていけるところに、ジムがあり食べるところがあり喫茶店がある。そうした環境で生活したいですね。
三澤(康):  僕はジムよりも銭湯派です。千里には天然温泉の銭湯が朝6時から夜2時までやっています。お風呂に行くとみんな裸だから普通に話をするじゃないですか。でもああいう場所は面白いもので、あなたのお仕事は何ですか、なんて絶対に聞かない。名前も聞かない。その場のつきあいで、昨日も雨降ったねとか話しているだけです。そこには温泉場のコミュニケーションがあって、ジムにはジムでのコミュニケーションがある。今の銭湯は料金が360円です。この金額であれだけリラックスできる場所はないですよね。
三澤(文):  だから彼は家のお風呂に入らない。車に乗って毎日銭湯に行くんです(笑い)。



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