トップページ 「まちと住まい」の実践事例 「住まい方の工夫」



 
   「住まい方の工夫」では、住まいの採光、照明、通風、換気、音など数値で測定することを通して室内環境を科学的にとらえ、住みやすい室内環境へと改善していく。一方、住まい手である家族が安心してくつろげる居心地のよい住環境にしていくためには、家族の気持ちを考えた生活の工夫が必要である。生活を科学していく見方と人を意識した生活の工夫の2側面が、生活課題を解決し、生活をよりよく創っていくための大切な家庭科教育の視点である。
 生活者が住まい方を工夫していくには人を意識した「家族にとって居心地のよいほっとする空間づくり」の創意工夫が必要である。どんなに室内環境を整えても、そこに住まう人が居心地のよいほっとする空間として認識しなければ、その空間は単なる「場所」である。「居心地のよいほっとする空間」を創るためには、生活者が「もっと○○しよう。」「こうするともっと○○できる。」と生活改善していけるような意欲を引き出す学習環境を家庭科学習において構築していくことが大切である。
 
 



   (1)「人との関わりを意識して生活を創る」 (2)「『もっと○○したい。』意欲を引き出す学習環境を創る」2つの視点を大切にして家庭科学習を考えていくことにしたい。
    (1)「人との関わりを意識して生活を創る」
     子どもたちが家族を中心とした生活を創っていく上で、人の思いや気持ちを考え自分との関わりをどう工夫して生活に取り入れていくかを意識させた学習の場は必要であると感じる。また、人との関わりは家族だけではなく、生活を取り巻く地域社会の人々との関わりも大切に考えていく実践の場が必要である。人と関わることを通して自己実現することの楽しさや人のために役に立つことの満足感、自己肯定感を高めていきたいと思う。
    (2)「『もっと○○したい。』意欲を引き出す学習環境を創る」
       生活課題を解決し自分の生活を改善し実践していく場は、家庭生活の場がほとんどであるが、ここでは、子どもたちの生活時間の1/3を占める学校生活の場を生活改善していくための実践の場としてとらえることにする。
 子どもたちのより身近な生活課題を解決する場を設定し、学習したことを生かして生活を見直し工夫して改善していく体験の場とする。ここから再度、自分の家庭生活を振り返り、見直し生活改善していく実践的な態度「自分の生活をもっと工夫してよりよくしたい。」へとつなげたい。

資料TU参照
   生活課題を解決し自分の生活を改善し実践していく場は、家庭生活の場がほとんどであるが、ここでは、子どもたちの生活時間の1/3を占める学校生活の場を生活改善していくための実践の場としてとらえることにする。
 子どもたちのより身近な生活課題を解決する場を設定し、学習したことを生かして生活を見直し工夫して改善していく体験の場とする。ここから再度、自分の家庭生活を振り返り、見直し生活改善していく実践的な態度「自分の生活をもっと工夫してよりよくしたい。」へとつなげたい。

    家庭科の学習では、住まいの役割や機能については理解しており、採光、照明、通風、換気、音など科学的な見方を通して室内環境を改善することを学習している。
 和室のよさとしては、畳の部屋であること、広く使えること、部屋が仕切れること、手足を伸ばしてくつろげること、障子や襖で部屋を仕切り落ち着く空間であることが挙げられる。
 そこで、本時の学習では、学校の生活空間としてよく利用されている「和室」を取り上げ、「和室」の使い方の現状を把握し問題となっていることをどのように考え解決していくか、また、本来の和室のよさを生かしてもっと使いやすい快適な室内環境にしていくためにはどう工夫していけばよいかを考え実践していく。ここでの実践が自分の家庭生活の住まい方に目を向け見直すことで新たな工夫が生まれ生活改善していく意欲へとつなげたい。
 心の教育の視点としては、自分が考えたことと1年生の子どもの考えを比べることで1年生の思いや願いに触れ、生活の中へその思いをどう工夫して取り入れれば居心地のよい生活空間を創っていけるのかを考える場にしていきたい。