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松村: |
年々、アメリカでも区分所有が増えていますよね。もしグリーンベルトのようなコウオプ方式の方が居住者の評価が高ければ、こちらのシェアが伸びているはずなのにそのようなことになっていない。すると区分所有の方が良いということなのではないですか。
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森田: |
区分所有の増加はローンによる購入が最大の理由になっていると思います。アメリカでも区分所有(コンドミニアム)の方が金融機関のローンが付きやすい。但し買った後も共同でやっていかなければならない事も多々あるわけで、その時のダイナミックさでは組合所有の方が優れている点もあるのではないかと思います。
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鈴木: |
アメリカの住宅地の中でのグリーンベルトの位置づけを知りたいですね。例えばスタッフがたくさんいることや専門家を雇えていること、増築コントロールがしっかりされていることなどの紹介がありましたが、これらは一般的な組合所有の特質と言えるのでしょうか。
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森田: |
一般解ではないと思います。組合所有の集合住宅には入居時に審査があって、この時に収入の安定しない人々を排除しますから、基本的な豊かさで解決していくコウオプが多いことは確かだと思います。もっとも「Limited Equity Cooperative」という転売価格に制限のかかるコウオプもあります。こちらは比較的所得の低い人々に向けて作られている部分もあります。
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松村: |
そもそもプロパティとしてのポテンシャルもあるんじゃないですかね。マネジメントの努力もあるかもしれないけど、グリーンベルトの場合はニューディール政策の成果物という歴史的な希少価値があるだろうし、現在では住宅地としての成熟という評価も加わっているのではないかと思います。
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森田: |
そうかもしれませんね。居住者については極端な偏りはないと思います。現在では人種もかなり混在しています。グリーンベルトタウンとして開発された3つの住宅地の中では、唯一人種が混じっている所です。
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鈴木: |
私もグリーンベルトの調査をしましたが、知識層が多いという印象を受けました。ニューディールカフェで話した人達は皆博士号を持っていました(笑い)。
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松村: |
物件自体が人を選別するポテンシャルを持っているというなら、それはそれである住環境が生き残る方法論になるかもしれませんね。
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森田: |
現在のグリーンベルトタウンは三者三様です。グリーンヒルズは、払い下げの時に組合が買い取ったのですが、すぐ財産分与をして個別所有になりました。ここはあまり活力が感じられませんでした。グリーンディルは最初から個別に払い下げられていて、白人だけの町のままです。ここには大きなショッピングセンターが隣接して建てられたのですが、その経営者が寂れたタウンセンターを買い取って観光センターにしています。これはこれで興味深いのですが、住宅マネジメントとはまた違う話になります。
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