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吉原: |
もともと外構には駐車場がある程度でした。コミュニケーションを生み出すアフォーダンスの場が必要と考え、1階の店舗テナント募集に合わせてウッドデッキを作りました。現在はパン屋さんと珈琲屋さんが入居しています。地域住民の方も買いに来るようになり、ウッドデッキは入居者だけでなく地域住民の憩いの場になっています。
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鈴木: |
リノベーションの実践に当たって、アフォーダンスやコミュニティデザインといった概念がきちんと活用されていることが驚きです。
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松村: |
同時に具体的なツボを押さえた取り組みになっている。パン屋が大事というのは一つの定説になりつつありますからね。おいしいパン屋ができるとリノベーションまちづくりも成功する(笑い)。
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吉原: |
今までの活動成果は数字に表れています。引き継いだ当初は、退去者が多くてその原状回復工事などで出費がかさみました。入居者もなかなか決まりませんでしたが、今はすぐ決まります。DIY%賃貸であれば30代の入居者を引きつける効果があったと考えています。ワークショップの実施前は、建物管理者と接触経験のある入居者は35%ほどに止まっていましたが、現在はほぼ100%が私たちと接触経験を持っています。
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松村: |
吉原さんの話を聞いている時にいつも感じるのですが、不動産経営というより何か実験を行っているような趣があります。
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吉原: |
建物管理者との接触経験率やイベント参加経験率が増加するに従って、コーポ江戸屋敷の収益も増加して行きました。コミュニティが本当に経済価値を持ち得るのかというのが私どものテーマですので、それをデータとして表せるようになったことはすごく面白いと思っています。
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