地域素材の中村家住宅は、どんな学習ができるだろうか。家庭科を中心に、社会・国語・算数・総合的な学習との繋がりを図3のようにした。その繋がりを明らかにすることは、「家」について考える子どもの思考を助け、意欲を高めるてだて発見に繋がったと捉えている。「家」を深める本時の授業の工夫だけでなく、題材を見通し、他教科の持つよさを生かし、子ども達の思考に添うデザイン化は重要であろう。つまり、思考を深めるための基本的な知識と、「人」とのかかわりを見る視点を持たせるてだてを明らかにするデザインを持つことである。このようなデザインのもと、「家」と「人」とのかかわりを考えた家庭科は、単に家族の中の自分の役割を知るに留まるのではなく、自分とのかかわりや意味を考え深め、自分の生活環境の発見工夫へと繋がっていくと捉えている。 |