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鈴木: |
お話を伺っていると、今までにない新しい取り組みしているように思います。話を聞き続けること自体に意味を見いだすインタビューセッションという考え方がありますが、板井さんの場合は話を聞きながら創作活動もしています。
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板井: |
自治会長を経験して、人と向き合うには向き合わない方が良いと思うようになりました。ベンチに座って同じ方向を向いたり、彫刻などを置いてそれを話題にしたりすると不思議と対立を避けられます。
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鈴木: |
何か共通の媒介物について話した方が、コミュニケーションは円滑すると言われていますね。
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板井: |
中学校まで空手をやっていたんですが、攻撃が当たらない立ち位置はゼロ距離なんです。コミュニケーションの距離感も同じで、ピタッと密着したら攻撃できない。めちゃくちゃ文句を言ってくるおじいちゃんがいても、隣に立ってしまえば全然攻撃されなくなるんですよ。
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松村: |
色々な学びがあったようですね(笑い)。基町高層アパートでの様々な取り組みがテレビや動画で広く知られるようになりました。若い入居者が増えたりしているんじゃないですか?
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板井: |
最近は空きが出たらすぐ埋まる状況です。学生の入居募集などはインスタグラムで連絡が来るようになっていて、「板井の手伝いをする」と言ってくる建築系や芸術系の学生が少なくありません。かつてラジオ体操後に通ったカフェなども、現在は若い人が営業しています。
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