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鈴木: |
ミノウブックス&カフェのオープンにあたって、どういうことを考えましたか?
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石井: |
「どこにでもあるようで、ここにしかない暮らしの本屋」というコンセプトを掲げました。日本では大きい書店だと並んでいる本が殆どどの書店も似通った内容です。一方アメリカでは、面だしされる本が全く違う。僕が巡ったのが個人の独立系の本屋だったこともありますが、店主の人となりが本棚に出ている。自分もそれをやりたいと思いました。
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松村: |
そういう開業コンセプトだと、福岡で開くのとうきはで開くのとでは、本のラインナップが違ってきますよね?
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石井: |
それが本来の本屋の姿で、面白さだと思うんです。それに、本のジャンルや種類は膨大ですが、地元の暮らしというテーマを設定していると本の選定がしやすいんです。例えば、料理だったら野草料理の本を並べたりしますし、住まいだったら古い家に関する本を並べたりしています。福岡でオープンしたら、これらは並ばなかったかもしれません。
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松村: |
地域に根ざしたテーマの本をセレクトしていくなんて、地域図書館のようですね。でもそうなると、本屋と図書館は何が違うのでしょうか?
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石井: |
僕にもよく分からないですね。ただ、本屋は間違ってるものを置いても構わないんじゃないでしょうか。図書館ではテーマに沿った正解しか選べませんが、正解だけで世の中ができているわけではありませんから。

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