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鈴木: |
現在の大崎さんの住まいは通り側の部分をショールームにされているんですね。
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大崎: |
ミセと呼ばれる部分で、かつては木地屋さんと打ち合わせなどをしたところです。娘の部屋として使った後は空いていましたが、能登半島地震のあとにショールームに改造しました。輪島塗の文化に触れて興味を持ってもらうきっかけになればと考えています。
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西田: |
それにしても輪島塗には高いというイメージがありますが…。
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大崎: |
流通の過程で2〜2.5倍の値段になって売られている上に、作り手の顔が見えず、正しいイメージが伝えられていません。だからこそ、私は自作自売にこだわっています。今後は、輪島塗を使う心地よさを体験してもらうために、塗師屋に泊まってもらうことをやってみたい。そのためにも住まいに工夫を加えていきたいと思っています。
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鈴木: |
持てなしのためさらに発展させていく、と。
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大崎: |
決して漆器は手入れが難しい物ではないし、値段が高い物でもないということを知ってもらいたい。漆の文化に触れてもらえる場所を作っていかなければならないと考えています。
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西田: |
少し前の朝の連続テレビ小説「ちりとてちん」で、若狭塗り箸が盛んに紹介されていました。私はそれを見て、妻と若狭へ行って塗り箸を体験したり、購入したりしました。多くの人に知ってもらう手段としてこのようなメディアはどうなのでしょうか。
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大崎: |
実は当店は「釣りバカ日誌17」のロケ場所にも使われています。NHKなどでもよく取材がありますよ。
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鈴木: |
輪島らしい家がここしか残っていないのかも。
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西田: |
ここまで残ってしまったからには大崎さんも意地になりますね(笑い)。最後になりましたが、大崎さんの漆器を買いたい。どうすればいいのでしょうか。
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大崎: |
私に言っていただければお売りしますよ。輪島塗はオートクチュールだと思っていますから、私はオンリーワンを依頼者のために作る。それが輪島塗の未来の姿だと思うのです。
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