講演+インタビューシリーズ『ライフスタイルを見る視点』


10.CETエリアツアー・ルポタージュ(高山卓磨・佐藤考一)


CETエリアツアー1−untitled
もともと1階が駐車場で2階が倉庫だった建物を馬場さんが発見して自らの手で改造。馬場さんの設計事務所「OpenA」のオフィスとして使用していたが、現在は打ち合せスペースなどとして利用。水道もなかった状態から自分でトイレやシャワーをつけたりして生活できるようにしたが、実際に住んだことはないらしい。改装に300万円かかったとのこと。



CETエリアツアー2−bigote
untitledの隣のビル。ここも古い倉庫のビルを改造して使用しており、まだ改造は継続中。1階が「bigote(ビゴーテ)」というカフェになっていて2階がOpenAの現在の事務所になっている。屋上には手作りの小屋が作られていて、小屋の中には生活感のあるベッドが置かれていた。屋上にはサッカーボールも置かれていて、毎週月曜の夜は事務所のメンバーとサッカーを楽しんでいるとのこと。
http://www.nikkeibp.co.jp/style/eco/column/baba/070807_drugstore/



CETエリアツアー3−内田ビル
若手アーティストの新野圭二郎さんが、2003年ごろにロンドンから戻ってきた際に活動場所を確保するために廃墟同然だったビルの3階〜5階を借りて、自らの手で改造。3階を自分のオフィスとして利用し、4、5階は他のアーティスト等に貸して賃料を得ている。テナントは元ファッションデザイナーや元テレビ局ディレクター、元IT族など、10人ほど。自分の手を動かせる人が集まったので4年間工事が止まったことがないとのこと。
新野さんは、引きこもりの男性をそのまま展示するというアートや、「男は丸3日間、穴に入り続けることを決意する」と題して若い劇団員を穴に入れさせてしまうアートを実行したりと、斬新な活動をされている。



CETエリアツアー4−Re-know東日本橋
2004年ごろに個人投資家が競売で手に入れた築40年ほどの典型的なビルを、馬場さんの設計でリノベーション。東京R不動産でテナントを募集し、ヨガスタジオやデザイン系のオフィスなど多くのテナントを集めることに成功。
ビフォー・アフターの図面を並べて施工方法を指示したり、現場にポストイットを貼って指示を出したりと、リノベーション設計の独特の工夫をうかがった。



CETエリアツアー5−エンゼルタワー
若手建築家の三浦慎さんが築36年のビル1軒を買い取って自らリノベーション設計を実施。1フロアを自分の設計事務所として利用し、それ以外のフロアを貸して賃料を得ている。
http://www.siestaweb.jp/angeltower.htm



CETエリアツアー6−GOLDFARM(河田邸)
10年間ほど空家になっていた元牛乳屋を2004年に若手建築家の河田将吾さんが見つけ、自らの手で改造しながら事務所兼自宅として暮らしている。築50年の木造でぼろぼろであったこともあり、30坪9万円(坪3000円)という破格の賃料で借りている。「日曜大工だけで家ができないか」というコンセプトのもと、ミクシィやブログで協力者を募集。年に1〜2回の人から毎月くる人まで全部で100人ほどのメンバーになっている。雨漏りしたら今日はここを直そうという感じで、仕事になってしまわないように作業を進めているとのこと。河田さんは建築設計だけでなく、独特のプロダクトの開発も行っている。
http://orpps.exblog.jp/
http://www.orpps.com/index.html



CETエリアツアー7−泰岳ビル
もともとタオル会社の倉庫として利用していた5、6階を、社長の鳥山和茂さんがオフィスとして賃貸できるようにリノベーションしたもの。現在はギャラリーとして使用しているが、デザイナーや広告会社がテナントとして入りたいとオファーがきている。入居者がうまく使えるようにあまり作り込まないようにしたが、それでも耐震補強や冷暖房、上下水道、光ケーブルといった工事に2億円ほどを要した。このビルのリノベーションが周囲のビルの活性化に繋がるよう思い切った投資をしたとのこと。
http://forum.inax.co.jp/renovation/archives/061taigaku/061-summary.html
http://www.nhk.or.jp/miraijin/bangumi/0601/1_13/3.html
http://www.teccyu.jp/index2.html




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