講演+インタビューシリーズ『ライフスタイルを見る視点』


2.子育て座談会


8.子供が生まれて変えた、変わったライフスタイル

木多: 西洋の家庭は親中心だけれど、日本の家庭は子供中心と言われていますよね。こうした価値観が子育ての楽しさをかえって隠してしまっているような気がしませんか。アエラの記事を見ていたら、世のお母さん方は幼稚園に通う子供のためにものすごく時間と手間をかけているんですね。お弁当の中のにんじんを花形に切ったり、くまさんのおにぎりを作ったり。私の場合はそうした時間は取れないので、ママはこういうママやったのゴメン!という感じで少し押し切っちゃっていますが…。
最初のお話しにあった共働き世帯の方が生涯出産率が高いということにも関係しているかもしれませんが、仕事も楽しいし子育ても楽しい。とりあえず自分が楽しんでいるという感じがあるんです。でも、アエラの記事のお母さんのようにしなくちゃならないのは、ちょっとしんどいかもしれない。そのへんどうですか?子供との関わりの中でライフスタイルが変化するという点については。
小田切: ちょっと変えたところもあれば変わらないところもありますよね。自分のためだけの時間は極端に減って、それはもう変えたっていうより子供を持つことによって強制的に変えられてしまったみたいなところはあると思うんです。変わらないことは、変わらないっていうより自分で意識的に変えないようにしていることは、仕事をするということだったり、あるいは仕事しなくても社会に関わっていくということだったりとか。それは自分自身としてずっとやっていきたいことなので、それは変わらないし、変えたくないなぁと思っているところですね。私自身は子供がいなかったときよりも、いるときのほうが、すごく好きだし、子供が生まれて仕事をしていなかったときの自分よりも、子供がいて仕事もしててという今の自分のほうが好きなんですね。今の時間のほうがすごく大変だけど楽しいことはいっぱいあって。


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