ライフスタイル考現行


6.地域との連携拠点として
西田:  多様な活動を計画されているようですが、この施設にはどのような仕掛けを作っていくのでしょうか。
岸本:  三草二木行善寺に集まった人たちの話し合いによって深められた内容が、二期工事として進められています。例えば、地域住民の健康を町ぐるみで向上していくために、いわば特定少数を対象としたスポーツジムやプールが作られ、クリニックも入ります。園庭を設けて0〜2歳児の保育も行われるので、その保護者向けにカフェやクッキングスタジオも作っていきます。また、北安田町ではフラワー事業も行われることになっています。これは公園や道路に加えて独居の方々の庭なども綺麗な花々で飾っていく取り組みです。



このように住民自らが地域のあり方を考え、その思いを自分たちで解決していくような取り組みをこの施設によって支えたいと思っています。そのため、第二期部分には「自治室」というスペースを計画しています。福祉関係の会議に行くと、福祉関係の人しかいないんですよ。医療関係者はいませんし、民生委員と会うのは年に1回くらいです。B’sには、地域のことを考える様々な関係者が立ち寄れる場を作りたいと考えています。黒子である私たちも使いますが、それこそフリーアドレスのシェアオフィスみたいなスペースになるのかなって思っています。
鈴木:  オフィスイメージというのが新しいですね。「集会室」だと会議だけやっている印象ですが、実質的な活動を予感させます。でもそうすると、公共施設の役割と重なってしまいませんか。
岸本:  北安田町にも公民館がありますが、地域が活性化してくると色々な集まりが増えてきます。地域の方々には、公民館も含めて使い勝手のいい場所を選択してもらえればと考えています。



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