5) 駅前活性化
- 憲章をつくる一方で、具体のアクションを起こそうという住民の意欲があり、ワーキンググループがいくつか立ち上がりました。
- 駅前活性化に関心のある方たちでつくったチームがその一つです。憲章と同じように、ワークショップを行い、マスタープランをまとめました。プランのプレゼンテーションに関しては日本建築家協会のプロにお手伝いをお願いして、充実したものができました。
- 駅前には「めじろ台ショッピングセンター」がありますが、半分くらいが空き店舗になっていました。みなで集まることのできる拠点をつくろうということで、皆でお金を出し合って「めじろ台テラス」という多機能休憩スペースがつくられました。飲み物や食べ物は提供しておりませんが、商店街で購入したものを持ち込んで喫茶店代わりに利用することができます。皆で出し合った初期投資の回収については、本棚を月2千円などで貸し出して、本やハンドメイド作品の販売や絵や写真の展示など、自由な発想で利用できるものとしています。またスペースを有料で貸し出して、サークル活動、勉強会、読書会、相談会、展示会など様々な交流活動で使うようにしています。利益を目的とせず、費用と同じくらいかプラスアルファ程度を目標にしています。
- 「めじろ台テラス」は住民の皆様が「待っていました!」という感じでオープンしたもので、すぐに人が集まり、色々なイベントも開催されています。
- まちにこのような人生の先輩たちの居場所ができると、そこで様々な情報のやりとりが生まれます。身体のここの具合が最近良くないという人には、それならここの病院がいいとか、地域包括支援センターのこととか、デイサービスの利用などですね。また住民の趣味を通じたつながりづくりの装置にもなっています。
- めじろ台団地の近くには法政大学多摩キャンパスがあります。法政大学とお店が協働して、ファッションイベントなどを行うと、今まで素通りしていた学生が、めじろ台駅で降りてお茶を飲んだり食事したりしていきます。こうしたことでもまちが盛り上がります。
6) 多世代交流
- 多世代交流を検討するワーキンググループも立ち上がりました。「顔の見える関係づくり」を重視しながら、地域内のちょっとしたスペースに、交流できる場を設け、多世代が交流できるきっかけをつくりたいということで検討を進めています。
- ワーキンググループの目的の1つは健康づくりをサポートすることです。人生の先輩方も今は元気だけれども5年後10年後にはどうなるか分からない。特にコロナ禍であまり外に出ないと、健康弱化が懸念されます。
- アンケートで、人生の先輩方にとって、暑い中、買い物などを抱えて歩くのは大変という声や、まちに休むところがないという声が多く寄せられました。そこで「みんなのイス」の取組がはじまりました。自動車免許を返納したお宅のカーポートは空いているわけで、ここに、これはまちづくり協議会で設置しているものですとのステッカーを貼ったイスを設置します。保険料も払っていて、もし座って怪我をしても保険がおりるので安心して座ってくださいとしています。このようなイスが十数脚、まちの中に置かれています。時にはお花が飾られています。イスを置いているお宅の方にとっては、だれが座るか、いつ座るかがとても気になるようです。だからテレビを見ながらでも、イスの様子が気になり、だれかが座ると座り心地はどうですかとか話しかけられて、コミュニケーションが促進されます。小さなことですが、こうした小さなアイデアが積み重なって、面白く続けられる。そういうことが良いのではないかと考えています。
- 健康づくりについては、東京大学の高齢社会総合研究機構でフレイル予防に取組んでおり、そちらからも応援しています。また、高尾山が近くにあり、ノルディックウォーキングの教室を住民の方たちで実施しています。