写真3は暗がり坂です。尾張町にある久保市乙剣宮から主計町の路地裏へ抜ける坂道で、その薄暗さから暗がり坂と呼ばれています。暗い道というのは時折敬遠されがちですが、むしろこの薄暗さが路地裏には良い雰囲気をだしていて、かつてのお茶屋を訪ねる旦那衆がそうしたと言われるように、人目を忍んでこの坂道を通り抜けているような気分になることができます。

(写真3)尾張町から主計町茶屋街へ抜ける暗がり坂。
金沢という町は、市内全域に歴史的な雰囲気を味わうことのできる街並みが存在していて、その街並みのおかげで自分も当時の人になったかのように味わうことができるのが素敵なところです。地域として昔ながらの町を保存していく、それは決して容易なことではりませんが、その努力の賜物として、金沢でしか味わえない街並みを味わうことができるのだと思います。ぜひ金沢を訪れる時は、自分の足で歩いて、昔の人々になりきって散策してみてはいかがでしょうか。
(文責:早川玲理)