まちなみに配慮した住まいづくり
 −部位別提案手法マトリックス−
「III.楽しみ・風情・街の記憶」

安心で快適なまちなみができてもそれだけでは個性がなく単調で今一つ魅力に欠けてしまいます。楽しみは生き生きとした効果を表わします。住む人の工夫で季節や地域性が感じられたり、独自のアイデアによる個性を建物や外構に取り入れると楽しみが期待できます。
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用語解説
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建物
部位:2.屋根
具体的手法:スカイライン(勾配)を工夫する
適用分類:6N、6W
改善レベル:新築レベル
下町の風景。隣棟と2階セットバックや軒高、軒出、屋根形を合わせて改築
部位:4.開口部
具体的手法:窓の大きさ・形状等に変化をつける
適用分類:4W、6W
改善レベル:新築レベル
レトロな雰囲気を醸し出す出窓と格子。懐かしく残したい風景とは、人の手がつくる物の存在感ともいえる

外構
部位:2.囲い
具体的手法:生垣により囲う
適用分類:−
改善レベル:改築レベル
美しく手入れをされた生垣
部位:3.アプローチ
具体的手法:門柱・表札等を工夫する
適用分類:−
改善レベル:改築レベル
かつてはよく見かけた背の高いどっしりとした門柱。古い住居表示にも風格が感じられる
部位:3.アプローチ
具体的手法:素材を工夫する
適用分類:4N、4W
改善レベル:改築レベル
多種類の自然石と足元の植栽。穏やかさが表現される
部位:3.アプローチ
具体的手法:素材を工夫する
適用分類:4N、4W
改善レベル:新築レベル
近年は見かけることが少なくなった穏やかで落ち着いた佇まい。わずかなスペースがこの家らしさを表現する
部位:7.境界領域と庭
具体的手法:中間領域の工夫をする
適用分類:4W、6W
改善レベル:新築レベル
建物外観とカーポート、アプローチが調和し、建物を意識した植栽によって落ち着いた佇まい
部位:7.境界領域と庭
具体的手法:アプローチガーデンをつくる
適用分類:−
改善レベル:新築レベル
下町の旧家の佇まい。通りに向けての開放感と心和む素材とつくり。現在に活かしたい風景である
部位:8.樹木
具体的手法:既存樹木を残す
適用分類:4W、6W
改善レベル:新築レベル
窮屈な環境となっているが、保存樹木に指定されている大木。地域のシンボルともなっており、ここまで育つ年月を考えると何とか残したい
部位:8.樹木
具体的手法:既存樹木を残す
適用分類:4W、6W
改善レベル:新築レベル
思い出のある木なのか、アプローチ部分のため計画全体に影響があったものと思われる。少し癖のある樹形が楽しい

公共公益
部位:1.道路空間
具体的手法:素材(舗装)を工夫する
適用分類:−
改善レベル:改築レベル
石貼りの小道。雨の音、匂い、足音、空気も変わってしまう。残したい情景のひとつ
部位:1.道路空間
具体的手法:街路樹等で緑化する
適用分類:−
改善レベル:新築レベル
宅地内道路の両側に植え込みを設け、緑の濃い道路をつくりだす
部位:2.広場・緑地
具体的手法:路地裏空間をつくる
適用分類:−
改善レベル:新築レベル
路地の一角に残された昔から使われてきた井戸。地域性を強く感じる通り
部位:2.広場・緑地
具体的手法:行止まり道路を広場とする
適用分類:−
改善レベル:新築レベル
昔の家並みの残る一角。行止まりでもあるので車両を入れないまま生活している。低い軒と何気ない草花、ほっとする空間となっている



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