●まちなみ配慮のポイント |
世田谷のような“山の手”の住宅街は、住宅マーケットの都心回帰傾向を受け、小規模マンション建替えが加速しており、この集積が街並みそのものを構成しつつある。昨今のマンションデザインの類型が、ボリューム最大確保とバルコニーによる意匠アクセントに始終してきたのに対し、前面の街並みの魅力をクリティカルに評価、強化・再構築することにより高級の市場競争力を有する魅力ある賃貸マンションデザインのあり様を追及した。
大谷石の擁壁や緑が多く残る邸宅街、代沢。賃貸マンション建替えに際し、通りの魅力である、連続した大谷石と緑豊かな前庭 (セットバックスペース) をデザインの印象として再構成することを目指した。また、敷地内のセミパブリックな領域 (エントランス・光庭) を良質なものにすることを心掛け、街並みの奥行感の一部として貢献することを目指した。
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