『ごちゃまぜ』をめざして、
地域で経済が循環するまちづくりの可能性
-超少子高齢化、人口・世帯減少、プレAI期における後退戦への臨み方-
(4) 郊外住宅地での再投資
鎌倉市の今泉台というところではNPO・自治会が、空き家マップをつくり、空き家の再活用によるコミュニティーハウス、サービス拠点、バリアフリー住宅、サ付き住宅、認知症グループホーム、デイサービスなど、既存の資源を使った自分たちの地域の活性化を進めています。まだ大々的には始まっていませんが、設計図を描く人が現れたというところです。
最大の問題は再投資する主体が無いということです。お金は地域に唸るほどあります。特に郊外住宅地には20世紀の果実がすべてあります。高齢者は不動産よりも金融資産を持っていて、銀行預金では利回りがないのでハイリスクの株に投資したりしているわけです。確実にリターンある地域を良くするところに投資してもらい、サ高住や困窮者支援、空き家対策をやって地域の価値を向上させていくという経済循環をつくらないと、郊外住宅地の家はごみ屑になると考えています。ごみ屑にしないためには、再投資の取組が必要になります。タイムリミットはあと3年くらいしかありません。
奈良県十津川村の「高森のいえ」は、村内の豪雨による大規模な土砂崩れの後、仮設住宅から始まって、復興公営住宅がつくられたところで、2017年3月に竣工しました。今は高齢者向けとなっていますが、将来的にはI・Jターンしてくる若年世帯も住めるような住宅としてつくられています。
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