ライフスタイル考現行


3.新高砂マンションを巡るB小屋WEEKの参加者に聞く
吉原:  清川リトル商店街で試みた移動式の小屋には、大きな可能性を感じています。衰退した商店街など運び込めば、活性化を図る手段になると思うんです。そこで、小屋を使ってオフィスとカフェが渾然一体となった場所を、このスペースに作ってみることにしました。「清川ロータリープレイス」と呼んでいますが、これは今年の11月にオープン予定です。
清川ロータリープレイスが始まるまでの移行期間を利用して、短期イベントを行います。現在はクリエイターに制作してもらった小屋を展示・販売する「小屋WEEK」というイベントの最中なので、参加者の中の三人を紹介します。
池上:  普段は大工仕事をしながら大川市地域おこし協力隊として活動しています。「チーム88's garage」は、1988年生まれの5人組が作った小屋です。色々な人が使うことでそれぞれの物語が生まれていくというコンセプトに基づき、小屋全体を一つの本として作っています。



久保:  私はプロダクトデザインの仕事をしています。5人で「マテリアルマーケット」というユニットを組み、工場から出る端材や廃棄物を活用したエコプロダクツ作りのワークショップを開いたりしています。お弁当箱などに使われる曲げわっぱを作っているお店が、博多には2件残っています。そうした博多曲物に使うのは柾目無節の立派な板材なので、端材になったとしても捨てるには惜しい材料です。そこで今回制作する小屋には、そうした博多曲物の端材を使うことにしました。
日向:  清川リトル商店街から引き続き参加しています。従来は映像制作に携わってきましたが、世界的庭園デザイナーの石原和幸さんと仕事をしたことがきっかけとなり、現在は「Hinata Botanica」を立ち上げて植物を扱う仕事をしています。清川リトル商店街の小屋では、私の一押しの植物やオリジナルのコンクリート鉢などを展示・販売してきました。今回は小屋そのものも販売するイベントなので、小屋の壁面緑化もしていて、その作業をライブ実演という形でお見せしています。
吉原:  11月には「DIYリノベWEEK」という短期イベントを開催します。これは福岡県各地を巡るリノベーションツーリズムでして、小屋WEEKの出店者の地元も含まれています。旅行という手段を使って地方の活性化とリノベーションを一体化させ、福岡を盛り上げていこうという狙いです。





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