災害復興のまちづくりを考えよう
 災害は形を変えていろんな地域を襲います。とりわけ地球温暖化を一因とする異常気象は多くの自然災害をもたらしています。絵本「みどりの町をつくろう」は、竜巻で被災したアメリカ カンザス州グリーンズバーグの住民による災害復興を描いたお話です。住民自ら話し合いをかさね、災害に強いまちづくりに取り組み、環境に配慮したくらしへと転換したプロセスが丁寧に描かれています。
 この絵本を通した学習により、安心で持続可能なまちづくりについて考えることができるようにします。
<アラン・ドラモンド作 まつむらゆりこ訳 福音館書店>

絵本「みどりの町をつくろう」

●教育・学習の対象
 小学生、中学生、高校生
●指導のポイント
  • まちのよい点、災害に弱い点について考えることができるようにする。
  • 災害に強いまちはどんなまちかを考え、行動につなげることができるようにする。
  • 自分達もまちの一員という意識を強く持ち、積極的にかかわろうとする気持ちを育てる。
●展開とその方法
STEP 1 自分のまちの弱点を考えてみよう
被災したことを想定し、どんなことが起きるか考えてみよう。

  1. グリーンズバーグで起きたことを挙げてみよう。

  2. 自分のまちで災害が起きた時、起こりそうなことを考えてみる。
    (災害の映像、防災学習施設の見学、関連記事の活用などを取り入れる)


STEP 2 自分のまちの好きなことを考えよう
  1. 被災しても、残しておきたい、これだけは大切にしたいと思う自分のまちの好きな点を挙げてみよう。

  2. まちの一員として、自分達ならではの視点を大切に考えてみよう。


  3. 大切だと思う理由を考えてみよう。



STEP 3 よりよいまちへ まちの再生計画を立てよう
防災の視点を交え、理想のまちを提案してみよう。
復興に際してグリーンズバーグの住民が大切にした環境へ配慮した生活という視点も考慮しよう。

  1. 災害に強くするための仕組みについて考えよう。

  2. 自分達が好きだと思う点、まちの良さをいかす工夫を考えよう。

  3. 環境に配慮した生活についての視点も取り入れよう。

STEP 4 まちへ発信しよう
まちづくりの中で、子どもの視点を大切にしてもらえるように発信する。
●参考
絵本「みどりの町をつくろう 災害をのりこえて 未来をめざす」
<アラン・ドラモンド作 まつむらゆりこ訳 福音館書店>

絵本「風の島へようこそ くりかえしつかえるエネルギー」
<アラン・ドラモンド作 まつむらゆりこ訳 福音館書店>