
 |  |
 |
西田: |
お話ししたように妻はお習字教室を一階で行っているのですが、通ってくれている小学校3年生の女の子が、学校の帰りに友達と家に立ち寄ってくれたそうです。忘れ物をした訳でもなく、何か特別用事があった訳でもないようです。何となく、ふらっと会いに来てくれたそうです。妻はこのことをとても喜んで話してくれました。
子どもであれ大人であれ、用事もなくふらっと立ち寄れる場所、で、そこで、何のこともない世間話をする。そんな時間が一日の中にある。そういう場所がまちのなかにいっぱいあれば、世の中悪くなるはずがない。そういうことを強く思う今日この頃です。昔の長屋や町家がそうであったように、何となく家の中が見えるような、人がいる気配を感じられるような、そういう雰囲気が都心の住居には必要だと改めて思いました。
と、もうひとつ、誰かが家に居ないとだめなんですね。専業主婦でも、おばあちゃんでもおじいちゃんでも誰でもいい。世の中のお父さんは昼間普通に外で働いていますから家に居ません。ですから、こういう点では私は全く役に立っていません。
|
|