ライフスタイル考現行


7.居住者インタビューB入居者参加のための空間
石川:  もっとも、この食堂だけだと隣人同士の人間関係を作るのに限度があるように思います。のんびりとコミュニケーションがとれるもう一つ別の空間が必要ではないでしょうか。
久須美:  おっしゃられたことは課題の1つです。入居が始まって間もないので、これからどうすればいいのか一緒に考えながら作っていきたいと思っています。
石川:  いい環境づくりの限度は20〜30人くらいの規模じゃないですかね。隣り近所の仲良しグループが集まってわいわい騒げる家庭のお茶の間的な開放された空間があれば、新しい出会いがあるのではないかと思います。出来たばっかりで経済的な事情もあるでしょうから、もうすこし年数が経ってからそうした空間の確保に取り組んでもいいのかもしれません。
鈴木:  そういう場所は、屋内の方がいいのでしょうか。たまむすびテラスは元々の団地がゆったり作られていますし、屋外空間の仕掛けもかなり充実していますよね。
久須美:  食堂入口の花壇はウェルカムガーデンと呼んでいます。ここはオープン前から入居者懇談会を重ね、アイデアを出し合って作ったものです。書架スペースに置いてあるスツールも入居者の図書部会が立ち上がってから置かれたものです。今後この食堂で入居者自身が自由にお茶を出したりしてくつろげる場にして行きたいと考えています。
鈴木:  そうですか。これからの活動が楽しみですね。
久須美:  URからお借りした土地をどう活用するかという課題もあります。食堂がある集会棟は市が管理する広場兼道路に面してぎりぎりに建っているんですね。本当はもっと広いものを作りたかったんです。しかし、ないものねだりは出来ませんので、市と協議しながらこの土地のうまい活用方法を考えて行きたいと思っています。



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