社会経済的大転換に対応した
 持続可能な住宅都市デザインを考える

 

東京大学工学系研究科都市工学専攻 小泉 秀樹

 我々の社会は気候変動や高齢化の問題に直面する社会経済的大転換の時代にあります。これはグローバルイシューです。ヨーロッパやアメリカでの住宅・都市づくりは、コンパクトシティづくりと高齢者対応、気候変動対応、産業政策を1つにまとめて進めています。高齢化や気候変動の対策として、緩和と適応という2つの考え方がありますが、日本では高齢者に住みやすい地域づくりといった、適応をどうするかが主に考えられてきました。しかし、お金の問題などから、地域包括ケアシステムといった適応策が難しくなってきていることに危機感を抱いています。さらに少子化を緩和する都市づくりという緩和策についての、私達の研究はまだほとんどなく、確立する必要があると考えております。新しい都市計画や住宅地計画のあり方を再度つくり直すこと、つまり近代の都市計画や近隣住区論が生まれた頃のような、新しいイノベーションが、今求められています。

(1) 都市工学の源流