北欧流『ふつう』暮らしから読み解く環境デザイン
子どもたちの環境
(4) 学校
フィンランドでは、日本と異なり6歳でプレスクール、7歳から学校での教育が始まり、13歳まで小学校に通います。
日本においてもアクティブ・ラーニングという言葉が流布するようになりました。文部科学省は「能動的学修」との定義によるアクティブ・ラーニングの推進や、ノートパソコンやアイパッドなどのICTにより教育を変えようとしていますが、フィンランドの教育は日本の20年先を進んでいると考えています。
フィンランドでは2010年に“Finish Schools on the Move”というコンセプトを明確に立ち上げました。これは単なるアクティブ・ラーニングではなく、動くことを意識し、座りっぱなしの時間を減らすというものです。
フィンランドの小学校では、主にスマートボードが使われ、ホワイトボードなどはほとんど使いません。先生が子ども達に背を向けてホワイトボードに板書するようなやり方ではなく、先生と子どもが同じ目線で同じものを見て、先生と子どもがキャッチボールすることで、先生が伝えたいことが子ども達に直接伝わるやり方です。
フィンランドの小学校は1限45分で、日本と同じですが、教師は実写機、テキスト、パソコン、iPad、スマートボードを駆使して、45分間の中にいくつもの学習内容を盛り込んでいます。子どもは1人、ペア、グループ、一斉といった集団編成の中で、あるときは教室内に散らばって、あるときは教室の外まで広がって、レポートを書いたり、学習したりしています。例えば、最初は2人一組になって計算に取り組んだ後、一斉授業、また2人一組になるといったリズムがつくられています。
以上
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