フィンランドの高齢者住宅・施設事例から見る日本のこれから
〜日・フィンでの居住者アンケート結果を交えて〜 <その2>


3) 高齢者住宅での生活
 家族との面会が1週間1回ある方は、日本では7割、フィンランドでは8割くらいです。電話による家族との会話のある方は、日本では7割くらいですが、フィンランドでは9割を超えています。フィンランドは家族で同居することもほとんどないですし、家族の関係というのが日本の方が密のように思いますが、北欧は家族とのつながりが強く、離れて暮らしていても、よく電話で会話しています。友人や知人と会うことも、日本では約4割ですが、フィンランドでは7割ぐらいの方があると回答しています。フィンランドでは、家族を含め、人とのコミュニケーションを積極的にとっています。高齢者住宅内の居住者間でのコミュニケーションを見ても、日々の会話のある方の割合はほとんど一緒ですが、その内容は、フィンランドの方が比較的密度の高い会話をしておられます。訪問できる友人・知人の有無については、フィンランドの方がかなりあるとの結果が出ています。外出の有無を見ても、フィンランドでは8割ぐらいがこの3日間で外出があると回答していますが、日本では若干低くなっています。フィンランドでは高齢者でも日常的に携帯電話やパソコンを使っており、メールなど積極的に行っています。 fig3