性能の高い住まいを建てただけでは、世代を越えて住み継がれていく長期優良住宅は実現しません。計画的に維持管理を行うために、計画を定めておくことも、大切な認定基準のひとつなのです。
 長期優良住宅では、建築時から将来を見据えて、定期的な点検・補修などに関する計画をあらかじめつくっておく必要があります。具体的には、
 (1) 構造耐力上主要な部分
 (2) 雨水の浸入を防止する部分
 (3) 給排水の設備
について、点検の時期・内容を定めることになっています。また少なくとも10年ごとに点検することが義務づけられています。
 それ以外の、様々な設備のメンテナンススケジュールを検討しておくことも大切です。
 長期優良住宅では、住まいを建てることはもちろん、維持管理を確実におこなうために、修繕積立金等のような資金計画もたてておくことが必要です。
 維持管理をスムーズに行うためにも、建設時における設計図書等と併せて、メンテナンスや維持管理の記録を作成し、保存することが義務づけられています。これを活用することで、お手入れや、リフォームがしやすくなります。また、住宅の売買等の取引に当たって、その価値が適正に評価されることになります。
 この記録が、いわゆる「住まいの履歴書」です。長期優良住宅制度を支える重要な柱のひとつです。